今から30数年前、育児環境の大きな変化の中、子どもにとって必要な体験が不足していたり、ストレスを過剰に抱えていたり、うまく自己を表現できず、パニックを起こしたりする子どもたちが増えてきているという保育現場の声がよく聞かれるようになりました。この臨床育児・保育研究会はそうした現場の悩みや声を積極的に取り上げ、子どもたちにどうしたらもっと的確な保育ができるようになれるだろうかという保育者の願いに応えようとして生み出された研究会です。
結成以来、この会では実際の事例を出し合い、子どもたちへの保育のあり方、環境構成の仕方を議論しあうだけでなく、親・保護者への対応の仕方についても議論を重ねてきています。さらにさまざまな分野から講師を招き、新たな知見を積極的に学ぶことや、民営化や指針の改訂、幼保小連携など保育界全体の動向にも目を向け議論しあったり、若い保育者からの発信をもとにこれからの時代に向けた新しい研究会のテーマを模索しあったりしています。
2003年には保育環境をテーマに、現場の具体的な事例をよりていねいに議論する「環境部会」が発足し、保育への想い、悩みを思いきり語れる会として参加者に喜ばれ、続いています。
2004年5月には、臨床育児・保育研究会発行の雑誌『エデュカーレ』を創刊し、年々読者が増え続け、全国に広まってきています。
日ごろの研究会では、わいわいがやがや自由な議論を基本としていますので、保育暦の浅い人でもベテランでも同じように遠慮なく議論に参加しています。メンバーは保育士以外に、幼稚園教諭、子育て支援にかかわっている人、臨床心理士、医師、学生、保育養成校の教員、研究者など様々な人が参加しています。この会に参加すると明日からまた、元気に保育したいという気持ちになれ、友人も増えるという楽しみもあるようです。もちろんいつでも参加歓迎、予約は必要ありません、どうぞ気軽に足を運んで下さい!
臨床育児・保育研究会 代表
汐見稔幸 (しおみ としゆき)
プロフィール
1947年 大阪府生まれ。
2018年3月まで白梅学園大学・同短期大学学長を務める。
東京大学名誉教授、日本保育学会会長、全国保育士養成協議会会長、
白梅学園大学名誉学長、社会保障審議会児童部会保育専門委員会委員長、
一般社団法人家族・保育デザイン研究所代表理事。
専門は教育学、教育人間学、保育学、育児学。21世紀型の教育・保育を構想中。 保育についての自由な経験交流と学びの場である臨床育児・保育研究会を主催。 同会発行の保育者による本音の交流雑誌『エデュカーレ』の責任編集者も務め、 学びあう保育の公共の場の創造に力を入れている。 小西貴士氏らと21世紀型の身の丈に合った生き方を探るエコビレッジ「ぐうたら村」を建設。
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一般社団法人家族・保育デザイン研究所